■レーシック情報:術後の安定までの日数ブログ:03-4-18
わたしの知っている祖母は、
痴呆症で、物忘れだけではなく、徘徊もした。
まるで赤ん坊のようだった。
介護に興味のあるわたしにとって、
祖母のお世話をするのは経験となった。
一緒にお金を数えてみたり、お手玉を作ったりした。
何も反応のない毎日ではあったが、
手を差し出すと祖母は、ぎゅっとわたしの手を握り返してくれた。
その手からはぬくもりも感じられた。
「おばあちゃんには、うちの娘たちがお世話になったのよ」
葬式に来てくれた親子連れたちが、口を揃えてそう言った。
ふと気づくと、葬式には、
今までに会ったこともない人たちがたくさん来て下さっていた。
祖母は芸能人だったとでもいうのだろうか?
葬式の終わりに
祖母の思い出の写真が映し出された時、
わたしは初めて祖母の偉大さを知った。
写真の祖母は、
わたしの知っている祖母とはどことなく違い、
自信に満ち溢れていた。
まるでヒマワリのように背筋を伸ばし、
いきいきとしていた。
祖母のうでの中には、
生まれて間もない赤ん坊がいた。
優しくつつみ込み、お風呂にあげていた。
わたしはまた涙がこぼれた。
助産婦をしていた頃の話をしてもらいたかったと
悔やんだりもした。
でもわたしはその写真を見て、
あんなに笑顔に満ち溢れ、
赤ん坊に接する祖母に憧れを抱いた。
祖母は、助産婦という仕事を苦には思っていなかったと思う。
たくさんの娘に出会い、お世話が出来て幸せだっただろう。
痴呆になったのも今思えば、
助産婦を辞めてからだったはずだ。
そんな祖母は、
わたしたち孫や息子の名前を忘れてばかりいたが
自分がお世話した赤ん坊の名前を言えば、
無口な祖母がその時だけはお喋りが止まらず、
語っていたのを覚えている。
川元弓子
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